Cookieとセッションの違い
最終更新日: 2025年10月4日
Webサイトが「以前に来たユーザー」を識別したり、複数ページにまたがるフォームの入力内容を保持したりするために使われるのが「Cookie」と「セッション」です。両者は協調して動作しますが、データの保存場所に大きな違いがあります。
Cookie:ユーザーのブラウザに保存する小さな名札
Cookieは、Webサーバーがユーザーのブラウザ(PCやスマホ)に一時的に保存させる小さなテキストファイルです。IDや訪問日時などの情報が記録されており、ユーザーが次に同じサイトを訪れた際、ブラウザがそのCookieをサーバーに送ることで、サーバーは「ああ、あの時のあなたですね」とユーザーを識別できます。
- 保存場所:ユーザーのブラウザ(クライアント側)
- 特徴:ブラウザを閉じても保持できる(有効期限による)。ユーザーが任意に削除できる。
セッション:サーバー側に保存する一時的な保管庫
セッションは、ユーザーごとの情報をWebサーバー側に一時的に保存する仕組みです。複数ページにわたるフォームの入力内容や、ログイン状態などを保持するために使われます。サーバーはユーザーを識別するために、セッションIDと呼ばれるユニークな番号を発行し、このIDだけをCookieに保存してブラウザとやり取りします。
- 保存場所:Webサーバー側
- 特徴:重要な情報を安全に保持できる。ブラウザを閉じると基本的にデータは消える。
まとめ
イメージとしては、**セッションが「サーバー側のロッカー」**で、**Cookieが「そのロッカーの鍵(セッションID)を預けた札」**のような関係です。重要なデータ(入力内容など)は安全なサーバー側のロッカーに保管し、ユーザーのブラウザにはその鍵だけを持たせておく。この連携によって、複数ページフォームやログイン機能が実現されています。
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